これまでの『Toi et Moi Wedding』
『Toi et Moi Wedding(トワエモア ウエディング)』の始まりとこれから
- 初めて『結婚式』を意識したのは一枚の写真。
- 結婚式への列席が、ブライダルという仕事へ進むきっかけに。
- 新卒でゲストハウスに就職。人気式場のプランナーとしてデビュー。
- お客様からの一言で、仕事を楽しく感じ初めることが出来た。
- 激務の中で、とあるお客様と出会いをきかっけにフリーランスを意識するように。
- 「ありがとうございます」を心から。
初めて『結婚式』を意識したのは、子供の頃に見た一枚の写真。
私が物心ついた時、父の書斎に一枚の写真が飾ってあるのを見つけました。
父と母の結婚式の写真です。
当時はお姫様に憧れる頃。
結婚式というものを認識したのではなく、どちらかと言うとドレスを着た母に憧れを持ちました。
それと同時に、幸せそうな写真だと子供ながらに思い、家族の始まりの日としてその写真を認識していたように思います。
まさに自分のルーツになる写真との出会いだったのです。
初めての結婚式列席が、ブライダルという仕事へ進むきっかけに。
大学生2年生。当時、部活やアルバイトに明け暮れて学生を謳歌していました。
将来どんな仕事に就きたいかなども決まっていない時期。
そんなある時親戚の従兄の結婚式に家族で招かれ、初めての結婚式に列席しました。
とても感動をし「これだ!」と思いました。
「こんなに人を幸せにする仕事が世の中にあるんだ!」と。
そこから私は1年間、大学と並行して銀座にあるバンタンキャリアスクールのブライダルコースに通い、夢を叶えるべく結婚の知識やプランニングの知識、ドレス、花、色彩の知識を学びました。
何よりこの時期に学んだ事は、夢を叶えるためにどうしたらいいか…と考えること、そして実行してみることの重要性を身をもって学んだように思います。
スクールでは、オリジナルウエディングの実現の為、ヒアリングから始まり、会話からヒントを見つけ、プランニングをし、お客様に提案・プレゼンをするスキルを学び、最終的には公募の新郎新婦様の本番の結婚式をプロデュースするという内容。
とてもストイックな授業だったと思います。
社会人の転職希望の方と机を並べて学習することは学生の私にとってかなりの刺激になりました。
新卒でゲストハウスに就職。人気式場のプランナーとしてデビュー。しかし、プレッシャーを感じる日々が続く。
かねてより希望する会社から内定を頂き、埼玉県内のトップ5に入る人気式場のプランナーの辞令をもらいました。
が、それからが苦労の始まり…。
何をするにも遅咲きの私。
人の2~3倍は努力しないと形にならない。
そんな私なのに4月入社で、まだ制服も支給されてていない、名刺もできていない、右も左もわからない状況なのに4月の3週目から早速ブライダルフェアの案内(新規営業)をやれと…。
えぇ!!ブライダル業界って厳しすぎない!!??
早くも現場に投げ込まれて洗礼を浴びることに…。
20代前半の私。ブラダルフェアに来るお客様は20代後半から30代前半の方が多く、私より社会経験を積まれている方々しかいらっしゃいません。
おもいっきり背伸びをして接客をしてみても良い案内ができているわけも無く、会社からは当たり前に数字を求められ、目標未達成のスタッフは掃除のペナルティつき…。
悔しくて悔しくて涙をこらえて掃除をしたり…。
とにかく入社しての半年は「こんなプランナーになりたい!」「こんなことをお客様にしてあげたい!」そんなピュアな気持ちを忘れ、数字のプレッシャーに押しつぶされ、ネガティブ一直線でした。
更に担当施工のデビューが7月…。
4月入社でその3カ月で新規もプランニングもアテンドの全てを学び、身につけなければならず…。
お客様からしたら新人もベテランも関係無く「お客様にとっての担当者は私なんだから!」と奮い立たせる一方で「私に接客されたお客様はアンラッキーだ…」と自己嫌悪になることも。
きらびやかなものに囲まれる毎日なのに、心の中は真逆で暗く辛い新人時代の幕開けでした。苦笑
それでも一生懸命を忘れなかった。そして、お客様の一言で仕事に楽しみを感じ始められるように。
自信がない私はとにかく、背伸びをして、常にとにかく勉強をしていたように思います。
当時の勉強用のファイルは書き込みでびっちり…。
自宅で勉強をしていると、忘れかけていた「これをお客様に教えてあげたい」「次はこれを提案してあげたい」という気持ちがどんどん膨らんでいくことに気づきました。
初めての担当のお客様からも「担当が高橋さんで良かった!親身に色々してくれてありがとう!」、ブラダルフェアのお客様からも「本当は式をするかどうかも迷っていたけれど、担当が高橋ちゃんならお願いしたい!」と言って頂いたことをきっかけに、お客様に育てて頂いていることを実感し背伸びを辞めました。
一生懸命であること、お客様に誠実でいること、全力投球することだけを考えて接客をするようになりました。
その考え方が自分に合ってたようで、私は式場でよくある数字のプレッシャーから解放され、恐れずにお客様と向かい合えるようになりました。
仕事が楽しく感じ始めた頃でした。
激務の中、後のフリーランスウエディングプランナーとしての原型ともなる出会いが。
そして今後、私がいつかフリーランスという形で働きたいと思うきっかけになるお客様と出会いました。
ブラダルフェアにいらしたお二人。でも何だか気が進まないご様子。
どうしたのだろうと暗中模索でご提案をしていると、実はと、お二人からご相談がありました。『母が入院をしていて、式場に見学に来たものの、やっぱり式場では結婚式は難しそうで…』と。
そうだったのか…だからだったのか…、と私はそこで初めて真実を知りました。
その話を聞いた私は、式場勤務のプランナーだったわけですが、式場で式をしない方法がとれないかを上司に相談に行きました。病院で結婚式ができないかと。
前例はなかったわけですが、ドレスの用意やヘアメイク、カメラマン、キャプテンとの情報共有をして、お二人に出会ったその2週間後に病院での人前式を執り行うことができました。
とにかく、何が何でもお母様にお二人の晴れ姿を見せたくて、迅速さを第一にHow Toが無い中でしたが必死に準備をしました。ご新婦様の隣で笑うお母様の笑顔は今でも忘れません。
結婚式の意味。幸せ、喜び、安堵、巣立ち、親孝行、時に生きる励み…。
それを感じてもらう為にはハードはどこでもいいのだと思います。
結婚式場でなくとも、結婚式の意味を感じる方々がそこに集えば、例え、式場でなくても、ドレスでなくても、照明が無くても、そこはどこであろうと、結婚式ができる場所になるのだと思いました。
大事なのはいつも何かを想う【心】なのだと思いました。
そしてそう教えて頂きました。
そんな結婚式を担当させて頂くことで、いつか式場だとハードルが高く感じてしまう方や、ご事情があって諦めざるを得ない方々と出会い、そんなお二人にこそ、結婚式を諦めずに挙げて頂く方法を一緒に探し、形にするお手伝いをしていきたいと思うようになりました。
気づけばベテラン。更なる試練で睡眠時間2時間の日々。
入れ替わりの早いブライダル業界では1年で一人前と言われ、3~5年でベテランと言われるようになります。
新人時代にお客様が教えてくださった『大事なのはお客様に対して一生懸命でいること』というマインドのおかげか、営業成績は3会場ある式場の歴代プランナー中の2番目の成績を残していました。
一生懸命すぎて気づかずにいたので、社長に言われた時に自分でも驚きました。
そして気づけば、ベテランと言われるようになりました。
ベテランとなった私にまた更なる試練が。
月に最大12件の施工を担当して、更に後輩たちのクレーム対応…。
新人さんの資料のチェックチェックチェック…。飲まず食わずで働く日々…。
睡眠時間2時間…。
それでもお客様と結婚式が好きだった。フリーランスの私だから出来ることを。
大げさかもしれませんが、命を削るように働いた時期を経験して、結婚を機に休職したり、他の業種の仕事をしたこともありました。
けれどもそこにはかつて懸命に働いても、自分の心と体を削っても、ブライダル業界が抱える大きな解決しない問題からくる挫折から立ち直る為の答えはなく…、それでもやっぱり大好きなブライダルの仕事をまたしたいと考えるようになりました。私はやっぱりこのお仕事が好きなのです。
フリーランスという形をとった今は、自分の心と体の声を聞き、まっすぐにお客様と向かい合える環境を整えることができます。
フリーの私だからこそできる小回りの利くご提案があると考えています。
現在では少しずつフリーランスのウエディングプランナーの認知も上がり、契約式場様の数も増えてきました。
『ありがとうございます』を心から。
数えきれないほどの出会いがあり、たくさんの素晴らし時間や思い出、言葉をお客様から頂きました。
また式場時代に経験したすべてのことは私の糧となっています。誇れる同僚がいて、尊敬する上司がいて、仕事に厳しいプロたちがいて…。
すべてこれまで出会った方々全てにお礼をしたい。
お客様には想い合う素晴らしさや家族愛、情熱、希望、厳しさを教えて頂きました。
そして結婚式の素晴らしさを。
そして出会ったスタッフやパートナーさんからも、誇り、情熱、連帯感、心配り、一つの事に対してストイックに成功を目指す姿勢など…様々なものを教えて頂きました。
そんなかけがえのないものを学び、そして心の中に刻み、幸せの輪が広がる活動をしていきたいと考えています。
今では結婚式が面倒臭い、式場は怖い所など、ネガティブな結婚式にまつわるイメージを少しでも払拭して、結婚式は温かいもの、素晴らしいものと出会ったお客様に言って頂けることを目指し、心を込めてプロデュースさせて頂きたいと思っております。
結婚式は本当に素晴らしく、温かいものなのです。